おすすめ育児本「92歳の現役保育士が伝えたい親子で幸せになる子育て」レビュー

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92歳の現役保育士が伝えたい 親子で幸せになる子育て を読んで

 

子どもにイライラしてしまって辛い…

 

それならこの本を読んでみたらどうかな?

私には3歳になる男の子がいます。

初めての子育てが不安でネットで調べたり、育児本を読んだりしてきました。

たくさんある育児本、自分に合うものもあれば合わないものもありました。

今回紹介するのは「92歳の現役保育士が伝えたい親子で幸せになる子育て」。

どの言葉もしっくりきましたし、これからの子育ての指針になりました。

 

 

 

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イライラ育児解消したい!私がこの本を手に取ったきっかけ

イライラしない秘訣を特集していたテレビ番組を見ていた時、とある保育園が紹介されていました。

そこの保育士たちは子供にイライラすることは全くないとのこと。

恥ずかしいですが正直に言うと、私子供によくイライラしていたんです。

早くしてって何度も言ってしまうんです。

わがままやイヤイヤに怒ってしまうことも。

まだ3歳なのに、と寝顔を見ては反省し、また数日後には怒っている…。

ご飯は全てバランスよく食べさせねば。もう3歳だからオムツを卒業しなくては。

まさしく「せねばらなぬ育児」。自分を追い込み笑顔を失い、悪循環に突入です。

どんな秘訣があるんだろうと食い入るようにテレビを見て、もっと知りたいとこの本を手に取りました。



92歳の保育士 大川繁子さんの奇跡の保育園とは

モンテッソーリ アドラー心理学

92歳の現役保育士、大川さんが主任保育士を務める保育園は『奇跡の保育園』と呼ばれています。

全国から視察、見学、取材が訪れ、子供をこの保育園に入れるため引っ越してきたり、仕事を始めたり(保育園に入りやすくするため)する親もいるそうです。

「みんなで同じことはしない」「ルールは園児が決める」「園児に命令しない」など少し変わった方針で冗談で「ほったらかし保育」なんて言ったりしますが20年以上クレームはゼロ。

保育テーマは「自由と責任」

子供がよーく育ち、4歳5歳と思えないくらい自立する。

どんな保育方法、考え方なのかざっくり紹介します。

 

モンテッソーリ教育とアドラー心理学の考え方

モンテッソーリ教育

奇跡の保育園の根底にあるのはこの2つの考え方。

モンテッソーリ教育

  • 子供がすべきことを大人が一方的に決めたりしない
  • むやみに手や口を出さず、サポート役に徹する

決めるのは子供自身、なのでこの園では一人ひとりがやりたいことを自由にして一日を過ごしています。

給食もバイキング形式で自分で量を決める。

食べたくなければパスしてもいいし、お昼寝もしなくてもいい。

保育士は「決めるうえで必要な材料」や「ヒント」をだし、子供とルールを決め「ここは絶対」という安全を守っています。

アドラー心理学

  • 大人と子供は”対等”の立場であり、命令したり怒ったり、褒めたりすることをよしとしない
  • 子供を認めて尊重する

何か行動を起こして欲しい時、保育士は「〜してくれませんか?」「〜してくれると嬉しいのだけど」と命令ではなくお願いをしていて、「しない」と決める余地を残してあげています。

子供が”いい行動”をした時も保育士は褒めない。

「〜してくれてとっても嬉しい」「〜で先生悲しい」と自分の気持ちを軸に接します。

褒める育児をしていると褒められることが行動の目的になってしまい、他人の評価ばかり気にして行動するようになってしまうからです。

モンテッソーリとアドラーのいいとこ取りをして、それぞれ持っている才能や力をめいっぱい発揮する保育なのです。

 

イヤイヤ期で困ってるお母さんへ

イヤイヤ期

わがままやいたずら、口答え、ウソ、反抗、子供の困ったに直面したらどうしますか?

どうしてこんなことするの?と怒っていませんか?

 

大川さんの考え方は違います。

こんなことができるようになったんだな」とまずは喜ぶそうです。

そのあとは子供の気持ちに共感します。

この人は自分の気持ちをわかってくれる、そう思うだけで子供は安心します。

子供の行動には全て目的があり、何のためにその行動をとっているのか考えることが大切です。

目的が分かればそれを他の方法で満たしてあげればいいのです。

わがままやイヤイヤも成長の証だと思えば嬉しいし、目的を考え満たしてあげればそれは解消され子供はさらに成長します。

 

心の成長を大切にする

幸せに生きるために欠かせないのが「目に見えない発達」。

自己肯定感や最後までやり抜く力、自分を律する力、感謝する力、周りと協力する力、人の気持ちを汲み取れる力…

そんな力を身につけるにはどうしたらいいのでしょうか?

 

step
1
情緒の発達と安定

「自分は大切な人間だ」「お母さんもお父さんも大好き」という親子の絆や信頼を育てるにはとにかく抱っこ!

目を向けて、語りかけ、たくさん構って、スキンシップすることで絆はどんどん強くなり、心はスクスクと育つ。

 

step
2
自主性の発達

子供がやりたいことをやりたいだけさせてあげる。

イヤイヤと言うのは自分でやりたいから。自主性が出てきたということ。

手も口も必要以上に出さないでサポートしてあげる。「甘やかし」で自主性の発達を妨げない。

 

step
3
社会性の発達

ケンカには介入しない。

やりとりの仕方を教えたらあとは危険が無いように見ておく。

ケンカを重ねることでそれを解決する力を身につけていく。

社会性は集団に入れることで子供が自然と身につけていく。

 

step
4
知識の習得

とことん遊ぶ。

主体性、創造性、社会性、集中力、道徳心、好奇心、危険予知能力…全て遊びで育っていく。

いわゆる「勉強」は後回しでいい。「勉強」ではなく「学び」が子供の成長剤である。

 

「成績がいい」よりもはるかに大切な力を身につけるためにその子なりのペースで積み上げましょう。

 

「92歳の現役保育士が伝えたい親子で幸せになる子育て」を読んで

納得、共感できることばかりで一気に読みました。

印象に残った言葉を抜粋します。

子育てで辛いのは、親が本来かすみ草として花を咲かせる子に対して「こんなはずじゃない、この子はバラに育つはずだ、育てなければ」と思い込むこと。子供を否定することです。

目の前の子が笑顔で生きていれば、それが最高。あんまり欲張らないでね。

初めての子育て。

育児書通りにちゃんとしなきゃ。失敗できない。私の育て方にかかっているとプレッシャーを感じていました。

そうではなくて、子供を信じてもっとほったらかしでやりたいことをやらせて、楽しく子育てをすればいいんだと肩の力が抜けました。

生まれたばかりの頃は無事に生まれてくれたことに喜んでいたのに、成長するにつれ欲張りになってしまっていました。

この本を参考に、やりたいということは積極的にさせ、(なるべく)命令口調にならないよう心がけています。

〜やってくれると嬉しいなぁと声かけすると、ニヤニヤしながらやってくれたりします。

お勉強よりも大事なこと、この時期だからこそ伸ばしてあげたい心の成長。

一つずつ積み上げて、子どもが少しでも幸せに生きれるようにしてあげたいと思います。

 

60年2800人を見てきた大川さんの子育てのコツとして、保護者からのよくある相談についても記載されています。

例えば…

  • スムーズに食事ができなくてストレスです
  • なかなかトイレが成功しません
  • 静かにして欲しい時ついテレビを見せてしまいます
  • 習い事はどうやって選べばいいですか
  • 絵本はどうやって選べばいいですか

など。とても参考になりましたのでぜひ読んでみてもらいです。

 



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